Webからホストを切り替え可能なUSBハブをつくったよ〜

カテゴリー: つくる
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更新日:
書いた人: 山椒ねこまんま

デスクトップのWindowsとラップトップのMacを使い分けているのですが、マウスやキーボードをいちいち繋ぎかえるのが面倒だなーと思っていました。

そこで、ESP32C3をつかってブラウザなどからアクセスすることで接続先を簡単に切り替えられるUSBハブを作っちゃいました! 手を伸ばすことなくパソコンやスマホから簡単に切り替えられてとっても快適です!

機能紹介

機能紹介の図

どんなデバイスかわかりにくいのでちょっと説明

機能としてはUSBハブとUSB切替器を合体させたようなデバイスです。
普通の切替器だとボタンを押すことでホストを切り替えますが、このデバイスでは「usbhub.example.com/?enable=R」のようにアクセスすることで切り替えることができます。 つまり物理的に操作することなくPCやスマホからサクッと切り替えられるわけです。

そして重要なポイントはこれが単なる「遠隔切り替え」にとどまらない点にあります。 URLから切り替えできるということは、「ショートカット」 などのタスク自動化ツールと連携することで「Macを起動したら自動でMac側にホストを切り替える」なんてことが可能になっちゃうのです!
わぁ!便利!!

設計のコト

KiCadの回路図

回路図はこんな感じ

1 : 4 のハブICを2つ組み合わせることでデバイスを7個つなげるようにしています。

KiCadの基板デザイン

基板デザインはこんな感じ
USB C端子のはんだ付けが上手くいくように、パッドを細くしたりSBUのパッドを削除したりといろいろ工夫しています。

ぼくはUSBの信号線にビビりまくっているので差動インピーダンスなどもちゃんと調整した…つもりです。

組み立て

届いた基板 裏面だけ部品実装済み

細かいパーツの実装が面倒だったので裏面だけPCBAしてみました。

以前は手作業で基板を作っていたので、基板を洗浄するときにダイオードがポロポロ取れてしまうことがよくありました。 PCBAだとそういう心配がないのでとても快適です。

ステンシル

ステンシルも今回あわせて注文してみました。 これまでは3Dプリンターで印刷したステンシルを使っていたので、金属製は今回が初めてです。 ピッチの狭いフットプリントでもはんだがつながらなくて便利ですね〜

ただ、裏面の実装部品の厚みで基板が水平にならないのでなかなか大変でした。

クリームはんだを印刷した後の基板

おお! 上手に印刷できた気がします。

完成品

パーツを載せてリフローして洗浄して…

できました!
はんだブリッジなどの不良もなくいい感じです!

抹茶色のケースをつけたよ

せっかくなので3Dプリンターでケースを作ってみました。

抹茶ようかんみたいでかわいいね〜

テストの様子 USBメモリとスマホをちゃんと認識できている

動作の方も問題なし! C端子に接続したデバイスもきちんと認識されています!



とっても可愛くそしてとっても便利なUSBハブを作ることができました! 部品選定や設計ミスなどで何度もつまづきながら、4回目にしてようやくの成功です☆

製造に必要なファイルは GitHub にアップロードしてあります。 もし興味があればぜひ作ってみてくださいね〜


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山椒ねこまんま
山椒ねこまんま

個人アプリ開発者、ブロガー。

Norロジックだけで構成されたCPUをつくっています。